【冬のバス釣り】冬に話題な『温排水』って一体何?その正体は…

バス釣りにおける冬のホットワードのひとつである『温排水』

懐の深いリザーバーのようなフィールドであれば、水温変化も比較的穏やかな上に、お魚たちは水温が安定している深場に逃げるということもできます。

ですが、そうでないフィールドでは、外気温と日照時間が短いことの影響をもろに受けるわけで、そうなるとお魚は少しでも温かいところにいたくなるわけでして…

ということで、今日はお魚たちの冬の憩いの場(?)温排水にスポットを当てていきたいと思います。

温排水って一体なんだ?

こんにちは、以前は未開な冬の温排水ポイントを求めて、よくおかっぱりで色んなところに走り回っていたみかんです。

そろそろ本格的に冬となっていくタイミングなので、今回は「そもそも温排水ってなんなんだい?」という話でも書いてみたいと思います。

一口に「温排水」と言っても色々あるよね…ということで、今回は温排水を大きく4つに分類をしまして、それぞれの特徴などをまとめてみました。

1.生活雑排水

都心に住んでいる人は意外かと思われるかもしれませんが、地方では生活雑排水をほとんど処理しないで川に垂れ流し…なんて、いまだに結構あるんですよね(^_^;)

三面護岸の脇の穴からちょろちょろ出てるやつ、そういうのがそれだったりします。

自分が住んでいる埼玉県については、下水道普及率はまだマシな方なんですが、お隣のG県は全国的にみても、普及率も低いし、合併浄化槽への転換率も低いんですよね…水質的にヤバイところも多いです。汗

※合併浄化槽に転換せず、単独浄化槽をそのまま使用している場合、つまりはトイレの水は浄化槽に入るけど、台所の水は全部水路に垂れ流しということです。

特徴としては、流量は少ないため水温上昇への寄与率は低め、水質は当然ながら悪いため、基本的に魚が好んで寄ってくるような場所は少ないと思います。(水質が悪くても全然平気な鯉とかは別ですが)

2.工業排水

工業団地や大企業の大規模工場・川の近くの水を多く使う事業所とか、そういう場所だと自分のところで排水処理施設を持っていて、処理水を川に流しています。

処理水がどんなものかは、そこでやられている事業内容と処理方法によって異なるかと思いますが、相対的にみて真冬の川の水(3~6℃くらい)よりは高いことが多いです。

特徴としては、工場が稼働してないときは排水されないとか、ムラがあること。水質は場所によりけりではありますが、往々にしてそんな良くはないですね…魚はいるところもいれば全くいないところもあり、という感じ。

写真はまたまたG県の某河川ですが、川底が薄っすらエメラルドグリーン…色んなものの排水基準が守られてるか心配になります(^_^;)ちなみに水温は真冬で14℃程でした。

3.下水処理場処理水

家庭や事業所から集められた雑排水をまとめて処理して排水している下水処理場は、その処理場の処理能力にもよりますが、安定して結構な水量を流し続けるため、水温上昇への寄与率がもっとも大きいと言えます。

どこかのサイトで『排水が温かいのは、元々温かい家庭や工場の排水を処理した水だから温かいんですね』なんて書いてあるのを見かけたことがありますが、それは違います。

処理水が温かい(20℃前後)理由は、処理工程に【活性汚泥処理】があるからです。

すごく簡単に言えば、我々が出した汚水は、微生物くんたちが分解してキレイにしてくれるんです…

▲画像は埼玉の下水道マスコット(埼玉県下水道局HPより)…みんな知ってるよね!?

ただ、そんな微生物くんたちは暑いのも寒いのも苦手…働きたくなくなってしまうのです。

そのため、微生物くんたちが一番元気に働いてくれる温度(20~30℃程)にしてあげることが必要になるのです。

この処理工程があるため、最終的に排水されてくる水はおおよそ20℃前後になります。

ここでひとつ気を付けたいのは、つまりは下水処理場処理水って、年間を通してほぼ一定の水温なのです。

いつも『温かい水』が出てくるのではなく、冬場は河川の水温と比較して相対的に高くなるだけ…ということなんですよねぇ。(これをどう解釈するかは、貴方次第♪)

4.その他の温排水

その他でパッと思い浮かぶのは、屋内レジャー施設などからの排水でしょうか。

つまりはスーパー銭湯とか室内プールとか、そういうものです。

特徴としては、きちんと排水処理されていればお魚も寄り付いてくるんですが、場合によっては残留塩素(あのプールの消毒とかに使われるやつのことです)が割と高い濃度で排水されていることがあり…以前そのような水路(春○部温泉の脇の水路)で魚が大量死しているところを見たことがあります。汗

まぁどの排水についてもですが、排水処理に失敗して様々な項目で設定されている基準値を超過してしまった場合、水辺の生き物に影響を与えるリスクがあるということも、知っておいた方がいいことだと思います。

未開の温排水=爆釣パラダイス?

冒頭でも軽く触れましたが、以前も自分はよく未開な冬の温排水巡りをやっておりました。

ようは市営・県営の下水処理場とかなんてググればすぐ見つかるし、Googleマップ使えば、その処理場がどこに処理水を流してるかも一目瞭然ですから。

でもね…

いや、この先については、是非ともご自身で気になるところを確認してみてください。笑

ただひとつ言えることは、私がこれまで色々回ってみた経験からすると、荒川の有名スポット…あそこは特殊だなぁと思います(;・∀・)

冬の温排水まとめ

話が色々脱線したり、直接釣りに関係ないことも多くなってしまいましたが、冬のバス釣り攻略に向け「温排水」についてまとめてみました。

魚の行動には全て何らかの理由があるはずです。

そういうのを理解するのに、水温・水質に関するファクターは抑えておくに越したことはありませんね٩(๑❛ᴗ❛๑)۶

▼関連記事はコチラから▼

関連記事

2019年9月上旬に関東を直撃し、甚大な被害をもたらした台風15号… 通過後にニュースとなった霞ヶ浦水系におけるハクレン等の大量死について、釣り人界隈では「稲渋(いなしぶ・わらしぶ)が原因だ!」と騒がれていました… が…あの、稲[…]

関連記事

釣り雑誌のバサー今月号(2019年9月号)、テーマが「濁り」ということで、自分も便乗して【濁ったときのハードベイトパターン】について書いてみます。 濁りをどう釣る? こんにちは、マッディーシャローリバーをメインフィールドとしているので、[…]